2003.6.25
須江の港の桟橋にハナオコゼがいました。表層の流れ藻につくイザリウオ科のサカナなので、ダイビング中に見ることはほとんどありません。が、この日2本目のダイビングを終えてボートから上がって片づけをしているときに、水面を泳いでいるところを見つけました。とりあえずフィンとマスクにウエイトをつけて大騒ぎをして撮りました。流れ藻は、大きな海で、幼魚や小魚が安心して隠れることの出来る、いわゆる砂漠のオアシスのようなものなので、ハナオコゼは、そのオアシスに隠れるハンターなのです。安心して流れ藻に隠れようとする小魚を狙うのです。ホントに油断も隙もないですよね。イザリウオ科の他の種類は着底生活をしているいますが、ハナオコゼだけが表層の浮遊生活を送っています、生き物の環境への適応は本当にスゴイの一言につきますよね。
こうやって流れ藻の中に隠れて小魚を来るのをじーっと待っているんですね。次の日も桟橋に隠れていたのでここは、彼にとってお気に入りの場所だったのでしょうね。港の中は幼魚がいっぱいいるし、大きな魚は入ってこないので、ある意味、ハナオコゼにとって安住の地なのかもしれません。しかし、そこで、写真を撮ろうと大騒ぎする人間を彼は「うざいなぁ・・・、でも、その内どっかいくから、まぁ、いいか」と寛大な気持ちで見ていてくれるのでしょうか?

どちらも100ミリで撮りました。表層でうまく沈めないし、お互いにユラユラで、ピントはわからんし、水面ですぐに向きが変わってどこにいるかわからなくなるし、ギャラリーはやかましいし、本当に30分ほど大騒ぎして撮りました。

表層の写真を見ると格好はキアンコウの幼魚のような格好ですね、イザリウオがアンコウの仲間なんだと改めて思いました。僕的にはこの写真では満足できません。いつかリベンジですね。