住崎にいた、口内保育中の多分クロイシモチだと思います。テンジクダイの仲間は、皆、オスが口内保育をして、卵をふ化させます。そうすることで捕食者から卵を守るのです。だいたい卵が孵るまで2週間の間、オスは何も食べないでがんばります。その間にメスは次の産卵に備えます。このクロイシモチは、口を閉じようとしても閉まらないくらい沢山の卵をかかえていますが、卵の色から多分まだ口内保育をはじめたばかりなので、あと10日間くらいは絶食状態で過ごさなくてはなりません。「がんばらなきゃ!がんばらなきゃ!」と彼のつぶやきが聞こえて来そうです。でも、口の中で卵を孵す習性を少し、呪いながら「たくっ〜、なんでおいらがこんなことしなきゃいけないわけ・・・!それにしても腹減ったなぁ・・・」なんちゃって思っているのかもしれません。これから、秋まで、海の中は、そんな恨み言が、あちらこちらで聞けるはずです。
100ミリで撮りました。ちょっと砂が舞い上がってシャープさに欠けてしまいました。
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