2003.4.22
今回の安良里では、この時期には珍しいミナミハコフグの幼魚をみつけました。ちょっと大きめだったので、黒い点が小さく見えてそばかすのようです。が、まだまだ、なかなかキュートです。かれらのように子供のうちはちやほやされて、大人になったら、だれも相手にされなくなるのは、ケーキ屋ケンちゃん(古いか?)みたいで、なんだかかわいそうな気もします。(かれらはそんなこと全然気にしていませんが)実際、僕は最近までミナミハコフグは死滅回遊魚だとばっかり思いこんでいました。大人のミナミハコフグを見たことがないような気がしていたからです。でも、生息範囲は房総半島以南で、大人は、普通のハコフグとたいして変わらない大きさと模様なんで気がつかなかったからだと思います。正にケーキ屋ケンちゃんです。
ところで、ちょっと前にハコフグの腹をさいて、内蔵を取り出し、肝だけをもどし、そこに味噌をたらし皮ごと焼いて食べる漁師料理の聞いたことがあります。ハコフグは、皮に毒があるだけで、内蔵や血には毒がないので大丈夫で、フグ類の中では唯一、肝を安心して食べられるそうです。ただ、彼らは、この口を見るとよくわかりますが、釣りでかかることはまずないのと、網にもかかりにくい体で、網にかかることも滅多にないので、突いて取るしかないのです。(背中を突くと焼くときに旨味が抜けるので腹を突かなければいけないのですが)というわけで、なかなか我々の口には入りにくいのですが、いつかはきっと食べてみたいものです。(TATSUMIの親方によると滅茶苦茶、旨いらしいです。)

それにしても、ミナミハコフグの大人を、一度しっかりと確認しなければと思います。そして今のケーキ屋ケンちゃんがどうなっているか確かめてみたいです。(えっ?そんなこと誰も気にしていないって・・・?)

100ミリで撮りました。