2003.3.26
おとといの月曜日に僕の住んでいる岐阜ではサクラの開花宣言が出ました。今週に入って暖かくなってめっきり春らしくなってきましたね。海の中も段々と春が近づいて来るようです。この間の土日は串本で潜ってきましたが、22日の金曜は猛烈な東風で午前中だけのダイビングになってしまいましたが、一転23日の日曜は、ポカポカ陽気の暖かい最高のダイビング日和となりました。透明度もかなりありました。そんな、串本のイスズミ礁で、ゾウゲイロウミウシの交接に出会いました。ウミウシの交接は何度も出会っていますが、これだけはっきり交接器を見ることができたのは初めてでした。ウミウシは、ふつう前がオスで後ろがメスだということで、この交接器を通してお互いの精子をやりとりして受精するらしいです。
交接器はたいがい体の右側についているので、お互いの右側を合わせて近づいていけば、たいがい交接シーンを見ることができるらしいです。特にピカチュウことウデフリツノザヤウミウシは、そばにくっつけるだけで、すぐに交接するらしいです。このゾウゲイロウミウシのような種類は2匹だけじゃなく3匹でも交接することができるらしいです。ま、ともあれ、この2匹は、この広い海の中で運良く出会うことができたワケです。しかし、どうやって、この泳げないウミウシが広い海で出会うことができるのか、本当に不思議です。(まぁ。今年よく見るピカチュウやムラサキウミコチョウのようにほんのちょっとした場所に何匹もいるのならわかる気はするのだけど、)同じ種のウミウシは同じ餌をたべるのでとか、這った後に臭いが出て、それで出会えるとか、フェロモンがあるとか、いろいろな理由づけがされるわけですが、やっぱり自然の摂理は、様々な種が連綿と生き続けていく方法を精緻で緻密に創り上げているのだと思うのです。そうやって、多様な生物が生きている神秘をすこしでも、垣間見ることができるのは、やっぱりおもしろいですね。

100ミリで撮りました。片側からちょっと強めにストロボをあてて見ました、なんとなくゾウゲイロウミウシの丸い感じ出てるかなぁと思います。