2003.2.12
ノコギリハギの幼魚です。南方系のハギなんで、きっと黒潮にのって流されてきて着底したところが、串本だったんでしょうねぇ。ウミカラマツによりそって隠れていました。ちゃんとこの冬を乗り切ることができるのか、ちょっと心配になりました。ところで、このハギは、シマキンチャグフグに擬態しているというかホントにそっくりさんなんです。シマキンチャグフグは、伊豆のキタマクラのようにどこにでもいるフグで、やっぱりフグなんで、皮に毒があって結構、我が物顔でそこいらをブイブイいわしているです、ノコギリハギは、このシマキンチャグフグそっくりさんになって、捕食者の目をごまかして生き残ろうという作戦らしいのです。実際、ちょっと見ただけでは、どっちかわからんくらいそっくりなんです。でもなぜ、そんなことができるんでしょうか?だれかに教えられて模様を変えることができるわけではないので、ホントに不思議ですよね。海の中での生存競争を生き抜くために、それぞれの種で、いろいろな作戦を持っているわけですが、有毒な種と同じ模様になって生き抜こうというのは、格好だけ、やくざのようで、皆から敬遠されるようなおにぃちゃんのようでもあり、ちょっとおかしくおもえてしまいますね。(100ミリで撮影)

この日は、うねりがかなり大きくて、写真撮るには、「ちょっとー」というようなコンディションでしたが、沢山撮った中に1カットだけピントがうまくきてくれていました。「下手な鉄砲も数打ちゃ当たる」とは、よく言ったもんですね。これもデジカメの恩恵でしょうか?