2004.4.16
この写真は、クビアカハゼが、巣穴から外の様子をおそるおそる窺っているところです。クビアカハゼのように巣穴を持つハゼは、普通、巣穴の前にいるところを観察するのですが、近づきすぎると巣穴に引っ込んでしまい観察はそこでおしまいということになりますが、こんな風にハゼが巣穴の中から外を窺っているのは初めて見ました。見つけたときはもう少し前にいたんですが、カメラを構えたら、ちょっと奥まで引っ込んでしまいました。考えてみれば、彼らも巣穴から出てくるときはいきなり「コンチハ〜!」と出てくるわけはありませんものね。やっぱ「今大丈夫やろか・・・?」と様子を窺ってから出てくるに決まっていますもんね。ひょっとしたら、巣穴の出口付近が崩れかかっているんで、穴掘りのエビ君にせかされているんやろうか?
「なぁ、ハゼドン、そろそろ仕事したいんで、はよ〜見張りたのまっせ」と言われて、「そうかぁ・・・?でも、エビさん、今、外にアワぶくぶく吐くごっついデカイのがおるでぇ・・・」「大丈夫やて、ハゼドン」と後ろを押され「あかんて!押したら・・・、危ないやんか」などと同居人同士の会話が聞こえて来そうな気がします。

100ミリで撮りました。見つけたときは、昔広島の監督をしていた古葉さんがベンチに居るとき、バットケースの陰から顔半分だけ出して見ていたのを瞬間的に思い出し、思わず吹き出しそうになりました。砂地のハゼの穴を覗く楽しみが増えたような気がします。