2004.3.12
ガラパゴスといえばなんといってもゾウガメです。大きなものは200キロをゆうに越えるそうです。これは、サンタクルス島で見た、野生のゾウガメです。人が近づくと首をすくめ、前足で顔を隠すということです。ガラパゴスには、それぞれの島で、甲羅の形が少しずつ違う15種類の亜種がいたらしいです。そのうちの4種は絶滅し、もう一種は、最後の一匹がダーウィン研究所で静かに余生をおくっています。(この亀は、ロンサムジョージと呼ばれています。)16世紀頃から捕鯨船や海賊船に航海の間の食料として捕獲され続け、(記録では、餌を食べずに2年近く生きたゾウガメもいたということです)ガラパゴスに着いた船の乗組員は一人につきゾウガメ一匹のノルマがあったということです。その後、入植者が連れ込んだ豚や山羊、猫などや人間についてきたネズミなどの為、またカメの油を採る為にも乱獲され、その数を減らしていったのです。今、生き残っている多くの種は、火山島の奥地で静かに暮らすことのできた種だけだということですが、彼らも、野生化し増え続ける山羊の驚異にさらされているということです。
これは、チャールズダーウィン研究所で飼われているゾウガメのアップ。なんとなく、思慮深く哲学的な感じのする風貌ですね。チャールズダーウィン研究所では、生息数が少なくなった島のゾウガメを飼育し、その卵から孵った子ガメを大きくして島に返しているそうです。(まぁ、減るのも、増えるのも人間次第ということですね・・、いい意味でも悪い意味でも)
ともあれ、ガラパゴスは、僕たちの抱える矛盾をそのままに見、感じることができる場所でした。「手つかずの自然」「人類未到の最後の秘境」は、我々人間の好奇心によって風前の灯火なのかも知れません。(しかし、見たいもんしゃぁないしなぁ・・・、どないせぇってゆうねん。)

上はT3、下は10Dに100-400で撮りました。