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アンドの鼻にいた、クロイトハゼです。せっせと巣穴を掘って、穴のそばに貝殻を積み上げていました。ときおり巣穴から離れてエサをついばみ、思い出したように貝殻をくわえ巣穴のそばへ持ってきたり、巣穴に入って貝殻や砂をくわえて出たり入ったりしていました。アンドの鼻では、ときおりビックリするような貝殻の山がありますが、それは、このクロイトハゼが作ったものだということです。この日は15分ほどこのペアーを観察していたのですが、ゴボゴボと泡をはくダイバーをほとんど無視して、巣穴づくりとエサとりに夢中でした。クロイトハゼは巣穴の上に貝殻などで、マウンドをつくり巣穴の換水をしていると図鑑には書いてあります。多分もう少ししたらこの貝殻のマウンドは高くなっていくんでしょうね。ペアーのうちのやや小ぶりな方はお腹がすこし膨れていました。ひょっとして、産卵が近いのかもしれません?(クロイトハゼがいつ頃産卵するか僕の手持ちの図鑑にはのっていませんが)ひょっとしたらそのための巣穴づくりなのかもしれませんね。串本のポイントは、ほとんどがボートなんで継続的に生態を観察するには難しいですが、なかなか興味深い行動でした。
100ミリで撮りました。
ところで、ハンドメイドでハウジングを作ってくださったジュノンの小野沢さんが逝去されたとのことです。ひとつひとつ丁寧に、実に水中でのバランスもすばらしいハウジングが印象的ですが、本当に残念です。
モイヤー博士といい、小野沢さんいとい、僕たちアマチュアダイバーはこの偉大な先人達のおかげで海の不思議に親しむことが出来るワケです。ここに心よりご冥福をお祈りいたします。
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