2003.8.26
後浜にいたホタテツノハゼですが、こいつは人慣れしているというかここまで近づいてもエビに注意をうながすわけでもなく警戒しているときに立てる背ビレもだらしなくだらんと垂らしたままでずーっといました。「ホタテツノハゼ、帆を立てなかったらネコノクソ」なんてことわざがあるように(んなもんあるかっ!)やる気のないヤツでした。ちょっと脅かして帆を立てたろうと思いちょっと大きめにエアーを吐き出しても全く知らん顔。(こういった共生ハゼは、エビと一緒に写っていると得点高いのですが、この場合ネコノクソでは、減点ですもんね)このあともっと近づいたらゆっくりときびすをかえして穴の中へ入っていきました。撮っている間中、一度も帆を立てることなかったのです。
一緒にいるエビは多分ランドールズピストルシュリンプだと思います。よく見るエビなのですが、和名がないテッポウエビの仲間です。(だからピストルシュリンプなんや!今、気ついた)共生ハゼは、エビが作った巣穴の中に住み、エビが作業しやすいようにあたりをうかがい、捕食者がいないかを見張ります。昔、ポンキッキでガチャピンが、海に潜ってこの共生ハゼとエビの関係を教えていたのを見たことがあります。(あのぬいぐるみを着て海に潜るのは、スゴイ大変そうでビックリしたこと覚えています。何でも伝え聞いた話なので確かな話ではありませんが、その中はナカムラコウジさんだったらしいです。)エビはハゼのヒレに触覚をあて、ハゼが送るシグナルを感じとります。ダイバーが近づくとシリビレを振ってでエビに「いま、あぶないで」と知らせる時の彼らの目配りとヒレの動かし方は、なんとなくほのぼのしていて僕は好きなシーンのひとつです。

100ミリで撮りました。今回の柏島は行く前はイナズマヒカリイシモチの幼魚が撮りたかったんで、あまりハゼのことを思っていませんでしたが、よーく考えたら柏島はハゼ天国なんですよね。180ミリを忘れて行ったこと少し後悔してしまいました。