2003.1.17
TS90ミリは、レンズの光軸を傾けることで被写界震度を深くしたり、浅くしたりコントロール出来るレンズなのです。でも、水中では頭がわるくなるんで(水中だけじゃないって?)今回は、縦位置の下向きにチルトした状態で撮ってみました。このシマヒメヤマノカミは唇からしっぽの方までピントがきています。絞りはf11です。今までだと大体頭ぐらいしかピントがこなかったんで、結構、被写界震度が深くなってると思います。この位置で逆にチルトすると、眼だけにピントがきた写真になるはずです。No5のクローズアップレンズを使うと大体、50センチから等倍ぐらいまでは撮れます。ハゼは、厳しいけどスズメダイの幼魚なんかはどうせ、そのくらいまで近づかないと綺麗に撮れないんで、このレンズだと、がんばって寄るしかないので、そういう意味では、割り切った使い方が出来ていいのかもしれません。(ハゼの時は、180ミリや2倍テレコンを使えばいいしね。)
で、そのハゼの写真、クサハゼは、なにげに写真に撮ると綺麗なんで結構好きなハゼです。TS90にNo5のクローズアップレンズの組み合わせだとここらあたりから近づこうと思うとかなり大変です。このカットを撮った瞬間に引っ込まれてしまいました。それと、TS90にNo5のクローズアップレンズの組み合わせだとこれよりもうちょっと引くとピントが合いませんから、慎重に大胆に近づいてパシャっといくわけです。そのスリルや駆け引きは結構楽しいです。この写真も魚の廻りの砂地にもピントがあるんで、普通の100ミリに比べると3倍ぐらいの被写界震度があるようにおもいます。