2006.5.17
本当なら五月晴れの季節なんですが、あんまりいい天気が続きませんね。何となく季節が一ヶ月ほど遅い感じがします。暑かったり、寒かったりと変な陽気ですもんね。

前回、コウイカのペアをよく見ると書きましたが、串本の1の根東で、こんなタマゴを見つけました。死サンゴに裏に産んでありました。多分スジコウイカのタマゴじゃなかろうかと思います。イカは、タマゴを産みっぱなしにします。それで大丈夫やろか?と思いますが、何でも、捕食者がいやがる物質がまわりにあって食べられないということです。タコは、巣穴にタマゴを産みつけメスが一生懸命世話をし、ベラなどの捕食者から守っているのと対照的です。どちらも巻貝から進化したのにおもしろいですね。僕的にはイカのやり方がスマートに見えてしまいますが、単にイカが大好きという偏見なんでしょうか・・・?ところで、今年も、串本では、アオリイカの産卵がそろそろピークを迎えそうです、最近では4〜5ペアほどがやってきて産卵しているようです。今週末見にいきたいと思っています。

100ミリで撮りました

展示の4枚目のパネルです。1〜4のパネルで一つの組にしました。2枚目にあるように「海は野生の宝庫」というテーマです。

ところで、昨日の晩に、テレビで人間が生態系の与えている脅威について特集している番組を見ました。全部は見なかったんですが、一つ目に、人間は何でも食べるということ、二つ目に、様々な環境にいろいろな動植物を持ち込むということ、例としてハワイ諸島をあげていました。一般的に自然の楽園と思われているハワイですが、外来種に席巻されて多くの固有種は絶滅し、僅かに残った固有種は山の高いところに追いやられているということでした。一つのサンプルとしてハワイには、様々な種類の綺麗な殻をもつカタツムリが多くいたらしいのですが、南アフリカから帰化した大きなカタツムリ(食用にしようと持ち込んだらしいです)に押されて段々と数を減らしていったのです。でこれはまずいということで、カタツムリを食べる種がカルフォルニアにいて、こいつで大きなカタツムリをやっつけようと持ってきたのですが、この肉食のカタツムリ、本来、保護しようとしたハワイの固有種の小さなカタツムリばっかり食べてしまい、多くの固有種が絶滅してしまったということです。三つ目に、これは一つ目とある意味で同じですが、魚などをとる技術が発達して、採りすぎるということをあげていました。(一説によると近年の乱獲で2010年頃にはミナミマグロが食べれんようになるかもしれんといいます。)
まま、なかなか頭の痛い問題ですが、普通の人々が段々と生態系から切り離されて暮らすようになった現代の暮らしが、根本的にあるような気がします。